ノース人の歴史を辿っただけで、ノルウェーはいかに侵略好きかがうかがえる。こうして見てみると、近年のノルウェー音楽の復活はヒット・チャートという領域でまるで諸外国を征服しているかのようだ。Kings of Convenienceで人気を博した Erlend Oye、そしてWhitest Boy Aliveや Annie、 Royksoppなどみな国際的に活躍しており、同国出身のCasiokidsもその勢いに乗ろうとしているところだ。2009年には18か国で170ものライブを行うなど、過酷なツアーのスケジュールで知られる彼らだが、今月初めて日本を訪れ、the Nordic Music showcaseと、来る11月11日にTokyo Indie’sのイベントで特別ライブを披露する予定だ。リーダーのKetil Kinden Endresenがニュー・アルバムの裏側や、日本でのイベントへのついて語ってくれた。
アルバムの日本でのリリースが決定し、また今回初めて日本にいらっしゃることになりますが、さぞかし興奮していらっしゃるのではないでしょうか?
日本にはずっと来たいと思っていたから、「興奮している」という表現では、僕の今の心境を言い表すには不十分なくらいだよ。まさに夢が叶った、というような感じ。
日本滞在中、何を最も楽しみにしていらっしゃいますか? たとえば何か特に見ておきたいものなどはありますか?
日本食が大好きだから、今回のツアーが美食三昧になるといいな。
さて、皆さんは母国語で歌っていらっしゃり、それが魅力でもあるのですが。しかし「国際的な」アーティストとして認められるために、このことが妨げとなるとは考えられたことはありませんか? レコード会社などから、英語の歌を作るようにとプレッシャーをかけられたりしないのですか?
実は、当初は歌詞をつけずに、自分たちで録音したオーディオ・ブックや、インタヴューのから人の声をサンプリングして使うことにしていたんだ。でも、スタジオで肉声のハーモニーを色々試すうち、僕らの日常生活や個人的な体験に忠実なものを創っていきたいという思いが強くなって、ノルウェー語を使うことに決めたというわけ。
アーティストとして、またミュージシャンとして、ユニークでオリジナルなものを創ることが使命だと思っているから、僕らにとってノルウェー語はそれを達成するための自然に備わった武器なんだ。2005年、フランスとイギリスで初めて海外公演を行ったときには、誰も歌詞を理解できないはずなのに観客から圧倒的な反応があることに常に驚いていたよ。しばらくして歌詞を介することなくとも、メロディーはもちろんのこと、リズムを通してどれだけ大きなエネルギーを伝えることができ、また観客を夢中にできるのかが分かったんだ。それからダンスはまさに国境を超えるね。
ノルウェー語を話さない人たちのためにお聞きしますが、最新作のアルバムのタイトル“Aabenbaringen Over Aaskammen”は何を意味しているのですか?、またどこからこの名前をとったのですか?
アルバムの曲のテーマとサウンドは冒険家Tarzan Monsoon博士と、秘境の熱帯雨林の発見というストーリーに基づいてつくられている。
‘Aabenbaringen’ は「驚異」と訳すことができ、’over aaskammen’は「山の背の先」とでも訳そうか、山を越えたときに目前に現れるもののこと。2語とも古デンマーク・ノルウェー語表記にしていて、例えば’aabenbaringen’という単語では現代ノルウェー語のÅの代わりにAA、同じくPの代わりにBが用いられているんだ。これによって、言語学的に言うと100年位遡ったかのような古めかしい感じが出ていると思う。これは現代ノルウェー語の録音だけど、’Aabenbaringen over aaskammen’って言ってるのに自分でもびっくり。
以前イギリスのNME誌が、皆さんについて「ブラック・メタルのブームの後、ノルウェーから輩出された最高のアーティスト」と書いていましたが、これをどう受け止められましたか? ?
メタルのことはよく分からないけど、褒め言葉だと思っているよ。
去年、ノルウェーの伝説的バンドA-haから賞金を獲得し、海外進出に一役買いましたが、このことは国際的な成功に大きな影響をもたらしましたか。
これまでに何らかの賞をもらったことはなかったから、こうして認められることでだいぶ恩恵を受けたと思う。A-haのサポートによって当初決めた3か月という期間で”Aabenbaringen over aaskammen”を収録することができたんだ。
日本の観客はCasiokidsのライブに何を期待することができるでしょう?
とびっきりの楽しさとダンス! みんなに会うのが待ち遠しいね。
我々もCasiokidsの来日が待ちきれないところ。11月11日Tokyo Indieのスペシャル・ライブの他、日本での公演が目白押しです。
2011年11月10日 東京 Tokyo, Marz
2011年11月11日 東京 Tokyo, Unit
2011年11月11日 東京 Chelsea Hotel – Tokyo Indie
2011年11月12日 名古屋 Nagoya, R.A.D.
2011年11月13日 大阪 Osaka, Shangri la
Casiokidsのニュー・アルバムAabenbaringen Over Aaskammenは、11月2日にFlake recordsから発売されたばかり。お求めはこちらからどうぞ。
執筆:Mark Birtles
翻訳:小堤 明日香
2011年11月8日
