Kido Yoji – Call A Romance

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Kido Yojiはディスコファンクとハウスを混ぜ合わせた音楽で、ファンを増やしているプロデューサーである。最近、有名なエレクトリック・デュオ、80kidzが運営するレーベルKidzrecにピックアップされ、彼の1st EPとなる”Call a Romance”をリリースしようとしている。

Kido Yoji – More Than Real by tokyoindie

Banging electroに関連したレーベルにいるにも関わらず、Call A Romanceは絹のように滑らかなヴォーカルと二日酔いを起こした様なファンクギター、ベースラインが生み出すグルーブを備えた非常にポップなものだ。

冒頭の曲、AM3:33は初っ端からシンプルな構造と、一方でmixにおいては複雑なポップ・ディスコソングといった、Kidoらしさが現れている。

“More Than Real” の明るいグルーブの心地良さはこの曲が格別に目立っている曲であることを物語っている。このEPは、BreakbotやAnoraakを彷彿とさせるサウンドにより、フレンチディスコファン達の心を掴むだろう。

ミニアルバムはエレクトロなサウンドが加えられていた一方で、こちらはエレクトロというジャンルと言うよりも、アンドレス・マンチーニの様なトラックと共にダフトパンクの「ディスカバリー」の様な2000年代のディスコハウスサウンドを多く取り入れているように感じると言われるに違いない。

Kido Yoji – Call A Romance by tokyoindie

そういった音楽的照合は、確実にこのアルバムに親しみを持たせており、しかしながら、同時にEPの持つサウンドが真新しいものでは無いことも意味している。それにも関わらず、僕にとっては、これは若きアーティストからの、真剣なサインのように思えるのだ。(彼のサイドプロジェクトであるSalmanや、いくつかの素晴らしい自主remixのように)現時点で既に高いクオリティまで到達しているアーティストに、本当の意味で魅力的な物を生産できるだけのお金と時間を提供できないだろうか。

More Than Real、そしてCall A Romanceのストリーミングをこちらのページで是非チェックして欲しい。

Call A Romanceの発売は10/26。購入はこちらから

執筆:Sam Mokhtary

翻訳:城本 早苗

2011年10月26日