Everything Everything – "再来日が待ちきれない"

Everything Everything: Can’t Wait to Come Back to Japan Main Image

Everything Everythingは現在熱い注目を集める人気急上昇中のバンドである。 BBCの sound of 2010にリスト入りした後、デビューアルバム”Man Alive”をリリースし、Ivor Novelloソングライティングアワードにノミネートされることとなる。

この才能溢れるグループは、名高いXL recordsからバンドにとって初めてのリリースを果たし、その後Geffenと契約を結び成長を続けている。そのキャリアにおける最近のハイライトとしては、光彩を放つシングルMY KZ UR BFのリリースが挙げられる。アルバムは著名なプロデューサーDavid Kostenとスタジオにこもり一緒に制作されたものである。

彼らは今週末に開催されるRadars での公演を予定。Tokyo IndieはメンバーのJeremyにインタビューを試み、バンドの核心にせまる。

– Hi guys、まず最初に、Tokyo Indieの”取り調べ”を受ける事に同意してくれてありがとう。
どういたしまして。

– Creativeman の理念は、それぞれのミュージックシーンの最前線から才能ある新人アーティストを紹介する事ですが、あなた達のサウンドをどのカテゴリーに分類しますか?やはり’intelli-punk/bizzare-n-b’ (某音楽雑誌が彼らのサウンドを表現した有名な表現。様々なジャンルがミックスされた様なサウンドというような意味)でしょうか?
僕たち自身は一度もこの表現を使った事はないけれど、面白い表現だよね。僕たちは自分たちをポップバンドだと考えている。それに加え、予測できないような、刺激的で意外性のあるバンドでありたいと思っているんだ。

– 自分達はどのミュージックシーンに(もしあれば)属していると思いますか?
何かに属しているという事はないと思う。僕たちはマンチェスターのコンテポラリーアーティストDelphicやDutch Unclesと良い関係を持っているけれど、音楽的な共通点はあまりない。これが良いポイントなんだけどね。お互いの音楽を真似し合ったりしないし、皆が同じ事を繰り返しする事もない。

– まだマンチェスターをベースに活動していますか?もしくはロンドンに拠点を移されましたか?
Alexは今までと変わらずロンンドンに住んでいるけど、残りのメンバーは皆マンチェスターに住んでていて、この場所に落ち着いているんだ。

– これが東京初訪問ですか?日本人観客に何を(もしあるならば)期待しますか?
2010 年7月に、サマーソニックといくつかのクラブショーへの出演の為東京を訪れたのが最初なんだ。東京では本当に素晴らしい時間を過ごすことができた。もう一度訪れるのが待ちきれないよ。日本人の観客はとても思慮深く礼儀正しいと思う。もちろん次の訪問は震災後初であり、僕たちはこの事をよくよく心に留めている。

– 2007年末にバンドが形成された事を考えると、BBCのsound of 2010 (その年の新人アーティストトップ10リスト)にランクインした事はとても刺激的な出来事だったと思います。とんとん拍子に名を上げることとなりましたが、学ぶ事も沢山あったでしょう。こんなに早くリストに入った事は驚きでしたか?
2007 年末に結成したのだけれど、急に世間に知られるようになったというよりも徐々に自然に物事が進んでいったように感じる。時にはゆっくり過ぎていらいらした事もあったくらいだよ。実際にそのプロセスの中にいてそれを経験していると、物事が進むのがどの位早いかを感じるのはなかなか難しいんだ。

– BBC sounds of 2010へのリスト入りは必要以上の注目を集め、活動をする上で身動きをとるのが難しい状況を作り出した感がありますか?それともそのような事は全くなく、逆にランクインにより更にクリエイティブで自由な活動ができるようになったと感じますか?
しかるべき時にしかるべき事が起こったと感じている。僕たちはトップ5にはランクインされていないから、過度なプレッシャーや過剰なメディアのスポットライトに悩まされるような事はなかった。その代わりに僕たちが必要としていたバンドの存在感アップにつながった。リスト入りがアルバム作りに対する僕たちのアプローチの方法に影響を与えることは決してないよ。

– 好きなバンドに自由に活動させる事で有名なXL recordsからのシングルリリースは興味深い経験であったでしょう。彼らと一緒に仕事に取り組んだ経験はどうでしたか?Geffenと働く事と比べてどのように感じますか?
実は、Geffenはいつも僕たちがしたいようにさせてくれていたんだ。必要な部分において、僕たち自身が制作上のコントロール力を持つことができる。XLとは今回限りのシングルリリースの契約で、既にレコーディングは終了している。

– iPadやiPhone上でライブショーをストリーミングした初めてのバンドになった事をどう感じますか?あなた方は新しいテクノロジーを他に先駆けていち早く採用するタイプだと思われますか?
誰もやった事がなかったなんて驚いたよ!ここで一つ強調しておきたいのは、これは特別にアップルユーザーのみを対象にした企画ではなく、インターネット上でストリーミングされどのコンピューターやディバイスでも観れたという事。ただ、iPhone上でのストリーミングに関しては前例がない試みだった。本当のところ僕は完全にテクノロジーには疎いタイプなんだけど、これはKraftwerkがやりそうな企画で、こういう面白いスタイルを僕たちも持つべきだと思ってさ!あまりチャンスは多くないと思うけれど、また是非やりたいよ。みんなとても喜んでくれた。このショーはフルオーケストラを使った特別な公演だったので、チケットをとれなかった人にもストリーミングを通して観てもらいたかったんだ。

– 初めて僕があなた達のバンドを聞いたのは(2年以上東京に住んでいると特にロンドンのミュージックシーンとの接点が薄くなってしまうので)Jbagのコンピレーションアルバム’best of 2010’に収録されている、GRUMによるMY KZ UR BFのリミックス曲でした。自分たちの曲のリミックスでお気に入りのもの、また嫌いなものはありますか?また他の人達が自分たちの音楽をリミックスするのをどう感じますか?自分達が手間暇かけて作り出した音楽を誰かが作り替えてしまうのは妙な気持ちですか?僕は自分の音楽がリミックスされるのはこんな気持ちじゃないかといつもこう想像するのですが – 見知らぬ人が突然やってきて自分の子供をヘアドレッサーに連れ去り、やっと帰ってきたかと思ったらモヒカン頭に顔ピアス姿の子供を見るような気持ちなんではないかと。。
Ha! そんなに過激ではないよ。僕たちは新しい視点をもたらしてくれる人達に感謝している。個人的に僕はあまりリミックスのファンではなく、90年代のいくつかの曲を除いてオリジナル以上にリミックスを好む事はないね。しかしこれはマーケティングにとても効果的だと理解している。僕たちのトラックをリミックスしたものでは、Invisible、Clock Opera、Leo Zero、 Deadboyによるリミックスを気に入っているよ。

– Everything Everythingのミュージックビデオはメンバーの一人がディレクションされています。これはバンドのイメージをコントロールする目的ですか?それとも、まだ今までにあなた方が気に入るアイディアを提案するようなディレクターが現れていないからですか?
両方かな。僕たちのビデオの最初の3作品は必要性から生まれたものなんだ。経済的にも厳しかったし、友達がお金と関係なく一緒に制作に取り組んでくれた。レーベルと契約を結んだ時にMY KZ, UR BFのセカンドバージョンのビデオを何人かのディレクターと作る事になったけど、信頼できる仲間で成り立つ少人数のチームで自分たちがコントロールしながら制作する方が良い事に気づいたよ。

– 最後に、2011年に注目を集めるであろうアーティストは誰だと思いますか?
Dutch Uncles, Mammal Club, Tyler the Creator, Post War Years.

http://www.everything-everything.co.uk
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RADARS 4.30(土)東京新木場STUDIO COAST

Everything Everything (UK)
Miami Horror (Australia)
Is Tropical (UK)
Little Red (Australia)
CANCEL *Minitel Rose* (France)

OPEN 13:00 / START 14:00
一般プレイガイド発売日:3/5(土)10:00~ ¥5,000-(税込/All Standing/1Drink別)
INFO:クリエイティブマン 03-3462-6969

執筆:Jack Betton

翻訳:大山瑞生

2011年4月28日